加圧トレーニングは、短い運動時間でも大きな運動効果が期待できるトレーニング方法。忙しくて運動時間を確保できない人や、もともと運動が嫌いだけれど運動をした効果だけをゲットしたいなんて言う欲張りな人から大絶賛されている画期的なトレーニング方法です。

 

しかし、加圧トレーニングはトレーニングしたい部分をチューブやベルトなどできつく縛って血流を減少させて行います。その為、血液疾患や心疾患がある人、血管がボロボロになっている糖尿病患者、血管が詰まっている高脂血症患者などには適していません。適していないどころか、こうした疾患を持っている人が加圧トレーニングを行うと、脳梗塞や心筋梗塞などの発作を引き起こしてしまうリスクがあるので注意しなければいけません。

 

水が流れているホースを指でつまむと、ホースの先から出てくる水の勢いは弱くなります。しかし、ホースの中にはどんどん水は溜まっていくので、つまんでいた指を離すと、その瞬間に水は勢いよく流れ出ますよね。これが、加圧トレーニングのメカニズム。チューブやベルトなどで腕や足の付け根をキツク縛ることによって、血流を一時的に減少させます。そして、トレーニングの後に外すと、それまで流れることができなかった血液が血管の中を勢いよく流れ込むことになります。

 

この時、健康な欠陥なら血流が勢いよく流れても問題ありません。しかし、糖尿病で血管が弱くなっている人や、血管の中に脂肪がこびりついていて流れが悪い人などは、勢いよく流れてくる血液に対応することができず、破れてしまうリスクがあります。それが脳で起きれば脳梗塞や脳卒中、心臓付近で起これば心筋梗塞を引き起こしてしまうというわけです。

 

生活習慣病を抱えている人、心疾患、血液系疾患を抱えている人などは、加圧トレーニングを始める前に必ず医師の診察を受け、トレーニングをしても大丈夫かどうかを診断してもらうようにしてください。何かあってからでは遅いですからね。