アミノ酸の発見というのは1806年フランスでのアスパラガスの芽からであり、それを『アスパラギン』と名付けられたんですね。その後尿結石からシステイン、ゼラチンからグリシン、筋肉・羊毛からロイシン、小麦のタンパク質グルテンからグルタミン酸が発見されました。そして1908年に日本の池田菊苗博士より、アミノ酸の一種であるグルタミン酸ナトリウムが昆布の「うま味」成分である事をつきとめ、それ以降アミノ酸は「おいしさ」を司る酸として盛んに研究が進められてきたんですね。調味料・料理にはアミノ酸はなくてはならない存在といっても過言ではないでしょう。

 

また体内でたんぱく質を構成するのが各種のアミノ酸であり、その20種類のアミノ酸の組み合わせだけで人体に必要なたんぱく質を、な・なんと10万種類作られるんです!  そしてアミノ酸は人間の体の約20パーセントを占めており、これは体の約60パーセントを占める「水」を除いたらうちの約半分なんですね。これだけ見てもアミノ酸が人体にとって超重要な物質であることがお分かりになるでしょう。

 

因みにこれまでに自然界で約500種類のアミノ酸が発見されており、地球上の生命誕生にも深く関わっていると言われているんですよ。数億年前の生物の化石からもアミノ酸が発見されており、また宇宙から落下した隕石にもアミノ酸が検出され地球外生命体が存在する証拠とも言われているんです。まさに生命の起源、生命を生み出す素といった神秘的な物質ですよネ!