生活習慣病とも呼ばれているメタボリックシンドローム。メタボと略して呼ばれる事も多い疾病ですが、女性よりも男性の方がかかりやすいという特徴を持っていて、不規則な生活習慣や偏った食生活など、普段の生活の悪い習慣が原因で発病しやすくなってしまう疾病としても知られています。厚生労働省の調査によると、日本人の中高年男性の場合には、発生率がなんと50%以上と言われているほど高く、医療機関でメタボリックシンドロームと診断されたわけではないけれども「予備軍」的な存在の人は全国になんと2000万人以上いるといわれています。

 

女性よりも男性の方がはるかに発生率が高いメタボリックシンドロームですが、女性ならどんな生活をしても発症しないというわけではありません。40歳以上の中高年を見てみると、メタボリックシンドローム予備軍は、男性は2人に一人の割合で、女性でも5人に1人の割合で存在しているといわれています。

 

なぜ男性の方が女性よりもメタボリックシンドローム予備軍の割合が少ないのか気になりますよね。これは、男性と女性とでは、同じ肥満でも、体のどこに脂肪がつきやすいのかが根本的に違うためなのです。男性の場合には、内臓脂肪と呼ばれる脂肪が内臓周辺にたっぷりと蓄積しやすく、それらの脂肪が内臓を圧迫しやすくなってしまいます。それに対して、女性の肥満の場合には内臓のある上半身はすっきりと細くても、下っ腹などに皮下脂肪とよばれる脂肪がたっぷりつきやすいのが特長。内臓周辺にはそれほど脂肪がつきにくいため、メタボリックシンドロームにもかかりにくいといわれています。

 

具体的に、何がどうなったら「メタボリックシンドローム予備軍」になってしまうのか分かりますか? メタボリックシンドロームと診断されるのか予備軍に分類されるのかは、 一般的には血圧や血糖値、血中脂質などによって判断されます。しかし、ウエスト部分がかなりビッグな人はメタボリックシンドロームの可能性が高いので、医療機関で検査しなくてもある程度の目安をつける事も可能です。