太極拳の中には、剣を使って型を作ったり、一連の動きの中に剣を用いる流派もあります。もともと護身術として発展した太極拳をマスターしている人たちの中には、剣や刀などの小物を使うのは太極拳ではない、という人も多いようですが、現在では剣、刀、ヤリなどの武器を使った流派も広く普及しているようです。その中でも、剣を使った太極拳は、「太極剣」として伝えられていて、武器を使った太極拳の入門編的な位置づけとなっているようです。

 

太極剣には、もともとの太極拳の流派のなかに剣という武器を取り入れて、更に新しい型として派生していったため、「太極剣」にもいくつかの流派があります。楊式太極拳から派生した「32式太極剣」は現在でも伝統的な太極剣の流派として中国を中心に広く普及しています。また、太極拳がスポーツ競技として承認された際に、太極剣もスポーツ競技として承認されました。スポーツとして国際的な競技にするためには、いろいろな流派があって、それぞれに動きや型が全く違っていたのでは困ります。そのため、スポーツ競技用にバランスよく呉式、楊式、そして陳式を組み合わせて作られた総合的な「42式太極剣」があります。

 

その他にもまだまだあります。太極剣の生みの親でもある太極拳にも、数え切れないほどの流派があり、大きな流派だけでも20,30以上はあるといわれています。それぞれに武器を使った太極剣が派生している事を考えれば、もしかしたら太極剣の流派自体も太極拳と同じぐらいに多いのかもしれませんね。ちなみに、代表的な太極剣の流派には、8式、16式、32式、42式などがあります。この数字は何jかというと、基本的な型の数。8式太極剣といえば、基本的な動き(=型)が8種類あるという事になります。数字が大きくなればなるほど基本的な型の数が増えていくので、基本形をマスターするだけでもかなり複雑で難しくなっていきます。これから太極剣を習得したいという人は、まずは入門的な8式からマスターして行くと良いかもしれませんね。

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